
ビルメン(設備管理)というと正社員のイメージが強いかもしれませんが、現場によっては「パート」「契約社員」など、いろいろな働き方があります。
私は一時期、ビルメンのパート勤務をしていた時期があります。結論から言うと、パート勤務にはメリットもデメリットもありましたが、私にとっては「一度立て直す」「資格取得に集中する」という意味で、結果的に良い経験になりました。
この記事では、私の体験をもとに「ビルメンのパート勤務で良かったこと」「逆にきつかったこと」「パート雇用の落とし穴」「パート→正社員転職で面接で聞かれたこと」までまとめます。
📌 先に結論(この記事の要点)
- ビルメンのパート勤務は、責任やプレッシャーを減らしつつ働ける場面がある
- 月収が勤務日数に左右されやすい/有給が付くまでの期間がつらいなど落とし穴もある
- 「勉強時間を作るためにパート」は有効だが、フルタイムだと意外と時間が作れないこともある
- パート→正社員の転職では「なぜパートだったのか?」を聞かれるが、資格取得など目的が言えると強い
ビルメンでパート勤務を選んだ理由(3つ)
私は一時期パート勤務をしていました。その理由は主に3つです。
- ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)を取得するために、勉強時間を確保したかった
- 正社員で入った会社で上司からの罵倒が続き、トラウマになったため「リハビリ」の意味で働き方を変えたかった
- ADHDの特性もあり、当時は精神的な負担を減らしながら働ける環境を探していた
今振り返っても、当時の自分には「いったん立て直す期間」が必要でした。パート勤務は、そのための現実的な選択肢のひとつだったと思います。
ビルメンのパート勤務のメリット
① 昇格プレッシャーが小さく、気持ちが楽だった
パート勤務なので、正社員とは違い「昇格」「責任者ルート」に乗るプレッシャーが小さく、気持ち的にはゆっくり働けました。当時の自分にはこれがかなり大きかったです。
② 重い対外調整が少なく、設備側の仕事に集中しやすかった
パート勤務の場合、設備の主任や電気主任技術者が別にいて、重い調整(偉い人とのやり取り、営業・マネージャー判断)がそちらで完結する現場もありました。その分、自分は設備中心に取り組めて「背負うものが軽い」感覚がありました。
ただし、電気主任技術者は停電作業や緊急呼び出しがあるため、忙しそうでした(その分、給料は良いケースが多い印象です)。
③ 人間関係が“濃すぎない”現場もある
現場によりますが、年金をもらいながら働いている方も多く、「定年まで働いたので、あとはゆったり」という空気感の現場もあります。私は待機時間にいろいろな話を聞けて、そこは楽しかったです。
元施工管理、リフォーム営業、ビルメン一筋など経歴もさまざまで、経験談を聞くのが好きでした。また、私がPCが得意だったので点検表を読みやすく整えたり、修繕対応を代わりに動いたりすると喜ばれ、その見返りに回路の読み方(例:蛍光灯安定器)を丁寧に教えてくれた方もいました。結果として、どこの現場に行っても安定器交換ができるようになりました。
ビルメンのパート勤務のデメリット
① 正社員と「やる仕事」が変わらない現場もある
正社員とパート勤務でも、現場によってはやる仕事が大きく変わらないことがあります。巡視、月次点検、修繕対応など、結局ビルメンとしての基本業務は同じです。
私は正直「同じ仕事なら正社員のほうがマシ」と感じる場面もありました。
② 時間給なので、勤務日数に左右されやすい(有給が付くまでが厳しい)
月給制と違い時間給なので、勤務日数が減るとそのまま月収に響きます。パート勤務になって6ヶ月目までは有給休暇がもらえなかったため、コロナで休んだ時はかなり痛かったです。
さらに建物リニューアルで「半日しか勤務できない」時期があり、給料が減るのが嫌だったので、マネージャーに交渉して応援現場に行くことで難を逃れました。
③ 思ったより“勉強時間”は作れない(フルタイムだと特に)
私はパートでもフルタイムだったため、思ったほど休めず、人手不足の現場では穴埋めが発生して大変でした。そのため勉強は、昼休みの空き時間と休日が中心になりました。
もし本当にゆったり働きたい・勉強時間を確保したいなら、フルタイムではなく週3〜5などで働いたほうが自由に時間を作れる、と感じます。
④ 若いと「なぜパート?」と聞かれてしんどいことがある
若いと周りから「なぜパートなの?」と聞かれることがあります。私は「若い頃は苦労しなさい」「努力が足りない」と言われて落ち込むこともありました。
キツい言い方をされた経験もありますが、それでも私は後悔していません。なぜなら、ビル管理士と第三種電気主任技術者を取得してから正社員になれたからです。
責任者と電気主任技術者の「パート給料」比較(例)
私が勤務していた現場では、責任者や電気主任技術者に手当が付いていました。あくまで一例ですが、給料のイメージとして紹介します。
責任者の場合
- 時給:1,300円
- 勤務時間:8時間
- 勤務日数:20日
- 責任者手当:20,000円
月収:約20.8万円
電気主任技術者の場合
- 時給:1,500円
- 勤務時間:8時間
- 勤務日数:20日
- 選任手当:20,000円
月収:約26.0万円
ただし、電気主任技術者側は停電作業や緊急対応など、負担が増えるのが現実です。「給料が高い=責任も重い」と考えると納得しやすいと思います。
パート雇用の落とし穴(最低賃金・名義・残業代など)
パート勤務でつらかったのは、会社によって当たり外れが大きいことです。特に「最低賃金に近い会社」は、できれば避けたほうがいいと感じました。
1050円 × 8時間 × 20日 = 16.8万円
当時、世間知らずだった私は「とりあえずパートで働けたらいい」と甘く考えてしまい、ドツボにハマりました。
- 名義(ビル管理士・危険物など)が身内で、従業員に還元されない雰囲気があった
- タイムカードがなく手書き勤務表で、残業代を渋る
- 交渉しても「やりがい搾取」っぽい空気で済まされる
- 結果的に従業員の士気が低く、現場が回らずクレームが出る
私も我慢できなくなり、半年で辞めました。
パート勤務の前に確認したいチェック項目
パート勤務を検討するなら、最低限これだけは確認しておくと失敗しにくいです。
- 時給はいくらか(私の感覚では1200〜1500円が相場感)
- 配属現場はどこか(官公庁で落ち着く場合もあるが、大学・病院など忙しい現場もある)
- 残業代が出る仕組み(タイムカード・申請フロー・上司の運用)
- 資格手当の条件(いつから/いくら/名義をどう扱うか)
- 有給が付くまでの期間(6ヶ月間の欠勤リスクをどうするか)
正直、チェックできるのはここまでで、あとは現場に入ってみて判断する部分もあります。
パートでも手取り20万超は可能?(実例計算)
結論、可能です。私は次のパート勤務では「1年働いたら資格手当を出してくれる会社」で働けました。さらに病院現場の応援に行くことで残業代ももらい、手取り20万円は超えていました。
資格手当と残業代込みの月収例
- 時給:1,300円
- 勤務時間:8時間
- 勤務日数:20日
- 資格手当:30,000円
基本給+資格手当:1300円 × 8時間 × 20日 + 30,000円 = 23.8万円
残業代(30時間):1300円 × 1.25 × 30時間 = 4.8万円
月収合計:約28.6万円
※手取りは社保・税・交通費などで変動します。
ただし、残業で上げるのは体力的にきつくなるので「いつまで続けるか」の線引きも大事です。
なぜパートを辞めて正社員に転職したのか
退職するとき、正社員登用の話が出たこともありました。ただ「最初は契約社員で、何年かしたら正社員」という話だったため、私は早く正社員で働けるところを選びたいと考え、退職を決めました。
今振り返ると、働き方の希望(いつ正社員になりたいか)をはっきりさせるのは大事だったと思います。
転職面接で必ず聞かれた質問「なぜパート勤務?」への答え方
転職活動では、ほぼ確実に聞かれた質問がありました。
私は面接官にこう答えました。
「当時はエネルギー管理士の資格しかなく、ビル管理士と第三種電気主任技術者を取得してから正社員を目指そうと思い、パート勤務をしていました。」
面接官は資格欄を見てうなずいていたので、「目的があって行動できる人(有言実行)」という印象になった気がします。
パート勤務で良かったこと(私の場合)
私にとってパート勤務で良かったのは、官公庁など古い現場も多く、修繕作業をたくさん経験できたことです。おかげで電気系の修繕にも携われたので、良い経験になりました。
- 照明の安定器交換/LED器具交換
- 照明リモコンリレーの交換
- コンセントの交換作業 など
「パート=キャリアにならない」ではなく、目的があるなら土台として活用できる働き方だと思います。
まとめ
パート勤務は、給料面や雇用面で不安定な部分もありますが、資格取得や職場復帰の準備期間として活用する方法もあります。
- プレッシャーを減らして働ける現場もある
- 勤務日数で月収がぶれやすい、有給が付くまでがつらいなど落とし穴もある
- 面接で「なぜパート?」を聞かれるので、目的を言語化しておくと強い
私自身、パート勤務中にビル管理士と第三種電気主任技術者を取得し、その後正社員として転職することができました。もし正社員として働くことに不安があるなら、一度パート勤務から経験を積むのも選択肢の一つだと思います。