
私は現在、ADHD(不注意型)の診断を受けています。 ただ、大人になってから「もしかしてそうかもしれない」と気づくまでには、かなり時間がかかりました。
この記事では、私がADHDに気づき始めたきっかけ(仕事で困ったこと)と、診断を受けて良かったこと、そして今の働き方で工夫していることを、体験談としてまとめます。
📌 先に結論(この記事で伝えたいこと)
- 私は「努力不足」だと思い込んで苦しかったが、診断で特性が影響している部分もあると分かり、必要以上に自分を責めなくなった
- 受診は怖かったが、検査・通院を経て「どう工夫すればいいか」を考える土台ができた
- 職場に打ち明ければ楽、とは限らない(環境・相性・伝え方の難しさがある)
- 私の場合は「頑張る」よりミスを減らす仕組みを作った方が仕事が安定した
気づき始めたきっかけ(仕事で困ったこと)
私が「もしかして自分はADHD(不注意型)かもしれない」と思い始めたのは、仕事で困ることが増えたのがきっかけでした。 特に警備兼任のビルメンとして働いていた頃、次のようなことが多くありました。
- 人の説明をうまく情報処理できない
- うまく人に説明できない
- マルチタスクが苦手
- 頭の中が真っ白になることが多い
仕事の中で「なんで自分だけこんなにできないんだろう」と感じることが増えていきました。 周りは普通にできているように見えるのに、自分は同じようにできない。 その差がつらかったです。
特にしんどかったのは、失敗の原因が「これです」とはっきり言えないことでした。 やる気がないわけではないのに、結果が出ない。 その状態が積み重なっていきました。
過去を振り返って思い当たったこと(子どもの頃〜学生時代)
仕事での困りごとをきっかけに、過去のことも振り返るようになりました。
私は喋れるようになったのが5歳頃で、比較的遅かったと思います。 また小学生・中学生の頃も、
- 授業についていけない
- 勉強ができない
- 人とコミュニケーションを取るのが苦手
といった悩みがありました。
当時は「自分が努力してないから」「根性がないから」と片付けてしまいがちでしたが、仕事での困りごとが増えてからは、 「もしかして自分には特性があるのでは」と思うようになりました。
そして仕事を辞めた後に、思い切ってADHDの診察を受けに行くことにしました。
診察を受けるまでの不安と、検査の流れ
初めて病院に行くときは、正直とても怖かったです。 「医師に否定されるんじゃないか」「甘えだと言われるんじゃないか」と不安がありました。
実際に受診してみると、いろいろな検査を受けました。例えば、
- 見本と同じように積み木を組み立てるテスト
- 算数のテスト
- 歴史の人物を当てるテスト
- 木を描くテスト(絵のテスト)
- 質問形式のテスト
ただ、結果が出るのは数か月後とのことで、しばらく通院が必要でした。
受診前は「一回行けば白黒つく」と思っていましたが、実際は検査や通院を重ねて整理していく感じでした。時間がかかることもあるので、焦らない方がいいと思いました。
通院が難しかった理由(仕事と予約)
当時は求職活動をしていて、ようやく就職が決まったのですが、勤務形態が
- フルタイムのパート勤務
- 平日勤務のみ
- 土日祝休み
という官公庁現場のビルメンでした。
病院の予約が平日にしか取れず、通院がかなり難しかったです。 その後、半年ほど経って現場異動があり、平日も休める現場に移ったことで、ようやく通院の予約ができました。
「病院に行きたい」と思っても、働き方によってはそれ自体がハードルになる。 この時点ですでに、現実の難しさを感じました。
診断結果と、その後(手帳のことも含めて)
検査の結果、私は
- ADHD(不注意型)
- ASDはボーダーゾーン
ということが分かりました。
その後は病院に通い、薬なしで治療(相談・支援)を受けることになりました。 また、医師に診断書を書いてもらい、精神障害者保健福祉手帳3級の審査が通って取得することもできました。
「診断がついたから安心して全部が解決」というより、ここから「自分の取扱説明書を作っていく」ような感覚でした。
「職場に打ち明けた方が楽」と言われても、実際は難しかった
通院を続ける中で、医師から「勤務先に障害のことを打ち明かした方が楽になる」とアドバイスされたこともありました。
ただ、実際にはそれを職場で言い出すのは難しく、うまく相談できないまま、取り繕ってしまうこともありました。 また、自分の本当の悩みをうまく言葉にできず、医師に相談しきれないこともありました。
その後、正社員登用を目指して転職活動に専念した時期があり、通院ができなくなってしまいました。 結果として、手帳の更新手続きもできず、期限が切れて無効になりました。
ADHDと分かって良かったこと(気持ち・仕事の変化)
1)必要以上に自分を責めなくなった
これまで「自分の努力が足りないからミスをするんだ」と思い込んでいました。 でも、診断を受けてからは、特性が影響している部分もあると分かり、必要以上に自分を責めなくなりました。
2)報告が苦手でも、落ち込みすぎず対策に意識を向けられるようになった
私は報告業務が苦手で、上司から「意味がわからない」と言われることもありました。 以前はそれだけでかなり落ち込んでいましたが、今は「落ち込む」よりも「大事にならないように工夫する」方向に意識を向けています。
3)「仕事を頑張る」より「ミスを減らす工夫」に集中できるようになった
ADHDなりに対策を絞ってミスを減らす方向に集中したことで、今の職場では上司に注意されずに済んでいます。
今の働き方で工夫していること(報告・ミス対策)
私の場合、口頭でうまく説明できないときは、紙にまとめてから報告するようにしています。
例えば、報告内容を「結論→現状→影響→対応案」の順に短く書いてから話すだけでも、頭が整理されて言いやすくなります。
- 結論:何が起きているか(例:○○が動作不良)
- 現状:いつから/どこで/再現するか
- 影響:安全・運用への影響はあるか
- 対応:自分がやったこと/次にやること/業者要否
それでも難しいことはありますが、「自分がダメ」ではなく「やり方を変える」ことで改善する部分もあると感じています。
現在とこれから(通院を再開したい理由)
現在の仕事に就いてから、少しずつ余裕が出てきました。 なので、また病院に通い直して、今度は自分の症状や困りごとを、できるだけ正直に伝えられるようにしたいと思っています。
現在の仕事に就いてから、少しずつ余裕が出てきました。 なので、また病院に通い直して、今度は自分の症状や困りごとを、できるだけ正直に伝えられるようにしたいと思っています。
現在は大手系列のビルメン会社で働いています。 ADHDの特性による苦手さは今もありますが、メモやチェックリストを活用しながら仕事を続けています。
完璧ではありませんが、以前より落ち着いて働けるようになりました。
一度途切れてしまったとしても、「また必要になったら相談し直す」でいいと思っています。
一度途切れてしまったとしても、「また必要になったら相談し直す」でいいと思っています。
おわりに
これはあくまで私個人の体験談ですが、同じように「自分だけなぜかうまくいかない」と悩んでいる人の参考になればうれしいです。 診断や治療については人によって違うので、気になる方は医療機関で相談してみてください。